神戸の元町、ポートタワーの見える事務所で
弁護士をしています、古谷(ふるたに)です。
交通事故の被害者側のサポートを中心に、
遺言作成や相続、契約書チェックなどを
担当しています。
通勤の交通費を、
不正に受給していた、
そんなニュースがありました。

家族に送迎してもらっているのに、
バス代を請求していた、というものです。
この手のニュース、定期的に見かけます。
交通費は、一回あたりは、
それほど大きな金額ではありません。
ただ、通勤は毎日のこと。
積み重なると、
無視できない金額になります。
そもそも、金額ではなく、
重要なのは、これが法律上、
詐欺罪にあたりうる、
という点です。
もちろん、不正をした本人が悪い。
それは間違いありません。
ただ、こうした問題を見ていると、
そもそも不正が起きやすい環境だった、
という面もあるように感じます。
例えば、交通費であれば、
定期券の購入を支給の条件にする。
あるいは、定期的に住所を確認する。
仕組みとして、手続きとして、
不正がしにくい、できないようにしておく。
そうした工夫も必要です。
「割れ窓理論」という言葉があります。
割れた窓を放置していると、
犯罪が増えていく、という話です。
小さな乱れを放置すると、
それが当たり前になってしまう。
会社でも、同じです。
「これくらいいいか」
という小さな不正が、見過ごされると、
だんだん大きくなっていきます。
不正をしないことは、もちろん大前提。
そのうえで、不正が起きにくい仕組みを整える。
知り合いの会社では、長年信頼して任せていた
経理担当者に、結構な金額を横領されていた、
そういう事件がありました。
信頼していたため、帳簿だけ見て、
通帳の原本を確認しなかった。
そこで経理担当者がバレない、と思い、
お金に手を着けた…という訳です。
社長は、毎回ちゃんと通帳と帳簿を
照合していれば、その人もこんなことを
しなかったのに…と悔やんでいました。
人は弱いです。
人の善意に頼り切るのではなく、
人の弱さを踏まえた仕組みが必要ですね。

