神戸の元町、ポートタワーの見える事務所で
弁護士をしています、古谷(ふるたに)です。
交通事故の被害者側のサポートを中心に、
遺言作成や相続、契約書チェックなどを
担当しています。
最高裁で、2審の判断がひっくり返る、
そんなニュースがありました。
昨年、熊の出没とあわせて
報じられていた事案です。

警察官の立会いのもと、
熊の駆除のため発砲したところ、
弾がはねて人家に飛ぶ可能性があったとして、
猟銃の免許が取り消された、
というものです。
第一審の札幌地裁ではハンター側が勝訴。
しかし、控訴審の札幌高裁では逆転敗訴。
そして最高裁で、再びハンター側の
主張が認められました。
公民で学ぶ三審制。
最終的に、妥当な判断に近づくための
仕組みだと、改めて感じます。
ただ、三審制と聞くと、
3回チャンスがある、
そんなイメージを持たれるかもしれません。
実際には、それぞれの段階の
意味は大きく異なります。
第一審。ここが、最も重要です。
主張や証拠をしっかり出す、
最大のチャンスです。
第一審で出せたのに、出さなかった証拠は、
後で出すことが出来ない、そんな可能性もあります。
第二審、いわゆる控訴審。
ここでは、第一審の判断の
不合理さを争います。
新しい主張や証拠には、
一定の制限もあります。
第三審、上告審。
そもそも受け付けてもらうこと自体が
簡単ではありません。
法律の解釈に重要な問題があるか、
などが問われます。
最高裁で扱う問題ではない、とされると、
内容の判断まで踏み込まず、
控訴審の内容で決まってしまいます。
後出しでどんどん
主張を追加してしまうと、
紛争の解決が遠のいてしまいます。
そのため、このような
仕組みになっています。
自分が訴えた側であれば、
準備をしてから第一審に臨みます。
大きな問題は起きにくいでしょう。
一方で、訴えられた場合。
裁判所から届く
「訴状」から、すべてが始まります。
この書類を見落とす、
あるいは無視してしまうと、
反論の機会を失ったまま、判決が
出てしまうこともあります。
先日も、訴状に対応せず、
第一審で敗訴判決が出てしまった、
という話を聞きました。
最近は、詐欺のニュースも多く、
見慣れない書類には
不安を感じることもあると思います。
ただ、裁判所からの書類は、
とても重要です。
放置せず、まずは確認する。
そして、迷ったら
早めに相談する。
それが、大きな不利益を防ぐ
一歩になります。
裁判は、最初が肝心。
そんなことを改めて
感じたニュースでした。

