神戸の元町、ポートタワーの見える事務所で
弁護士をしています、古谷(ふるたに)です。
トラブルの発生を予防して、
安心して、事業・生活が送れるよう
サポートしています。
先日、60代の依頼者の方とお話をしていて、
「コグニケア」という
認知症予防の取り組みを教えていただきました。
手と足で同時にじゃんけんをする。
普段とは違う指を使って、数を数える。
そんなふうに、あえて脳に
負荷をかけることで、
脳の活性化を促す仕組みなのだそうです。
試しに少しやってみても、
これはなかなか難しそうだな、
と思いました。
普段、当たり前にしていることも、
少しやり方を変えるだけで、
急に頭を使います。
ただ、その負荷こそが、
脳の萎縮を防止するのに、
大事な要素なのです。
楽にできることだけを続けていると、
どうしても同じ使い方になってしまう。
少し違和感があること。
少し面倒なこと。
少し考えないとできないこと。
最近の便利さとは逆行しますが、
逆に便利さになれてしまうと
認知症の危険が迫るのかも。
顧問弁護士という存在も、
ある意味では、会社や経営者に
あえて負荷をかける役割があります。
もちろん、ただ厳しいことを
言いたいわけではありません。
でも、社長の考えにすべて、
「いいですね」
「大丈夫です」
とだけ言っていては、
予防の役割は果たせません。
例えば、
「この契約書で進めたい」
と言われたときに、
相手の信用力は確認しましたか。
支払条件は本当に大丈夫ですか。
途中で終了する時のルールはありますか。
そう聞くことがあります。
社長からすると、
せっかく前向きに
進めようとしているのに、
水を差されたように
感じるかもしれません。
労務でも同じです。
「この社員にはもう辞めてもらいたい」
という相談に対して、
すぐに
「解雇しましょう」
とは言えません。
注意や指導の記録はありますか。
改善の機会は与えましたか。
他の社員との公平性はどうですか。
そう確認することになります。
これも、耳が痛い負荷かもしれません。
ただ、その確認をせずに進めると、
後から大きなトラブルになります。
取引先との紛争。
未払い残業代。
ハラスメント対応。
解雇トラブル。
どれも、事前に少し
立ち止まっていれば、
傷を小さくできたかもしれないものです。
顧問弁護士は、社長の敵ではありません。
会社を止めるための存在でもありません。
むしろ、会社が長く安心して進むために、
あえて違う視点を差し込む存在です。
普段と違う指で数を数えるように、
普段と違う角度から会社を見る。
その少しの負荷が、
大きなトラブルの予防につながる。
会社を成長させていく上で、
適切な負荷でありたいと思います。

