アイドルは労働者?フリーランス?

神戸の元町、ポートタワーの見える事務所で
弁護士をしています、古谷(ふるたに)です。

 

 

トラブルの発生を予防して、

安心して、事業・生活が送れるよう

サポートしています。

 

 

アイドルは、フリーランスなのか。

それとも、労働者なのか。

 

 

少し意外に思われる
かもしれませんが、

裁判で争われたことがあります。

 

 

調べ物をしているときに見つけた

2つの裁判例がありました。

 

「Hプロジェクト事件」と、
「ファーストシンク事件」がです。

 

 

Hプロジェクト事件では、
アイドル活動をしていた方の
労働者性が否定されました。

 

 

一方、ファーストシンク事件では、
アイドルグループのメンバーについて、
労働基準法上の労働者性が
認められています。

 

 

アイドルと運営会社との契約は、

「専属マネジメント契約」

という名前になっていることが
多いようです。

 

 

この名称だけを見ると、
会社に雇われるというより、

フリーランスとして活動を委ねる
契約のようにも見えます。

 

 

しかし、労働者かどうかは、

契約書のタイトルだけで
決まるものではありません。

 

 

大事なのは、”実態”です。

 

 

労働者かどうかを判断するときは、
主に、

・仕事を断る自由があったか。

・業務の進め方について指揮命令を受けていたか。

・時間や場所の拘束があったか。

・他の人に代わってもらえる性質だったか。

・報酬が、仕事の対価として支払われていたか。

 

 

こういった事情を総合して判断します。

 

 

Hプロジェクト事件では、
対象となった活動について、
仕事の依頼を断る自由などが重視され、

労働者性が認められませんでした。

 

一方、ファーストシンク事件では、
スケジュールアプリで仕事が管理され、

指示どおりに活動していたこと、

断る自由が乏しかったこと、

時間や場所の拘束があったこと、

月額の定額報酬が支払われていたことなどから、
労働者であると認められました。

 

 

同じアイドルでも、結論が分かれる。

ここが大事なところです。

 

 

つまり、アイドルだから労働者ではない、

フリーランス契約だから労働者ではない、

とは言えない、ということです。

 

 

実際にどのように
働いていたのか。

そこが見られるのです。

 

 

もし労働者と認定されると、
影響は大きくなります。

最低賃金。残業代。労働時間管理。

解雇のルール。違約金の禁止。

 

 

こうした労働法上の規制が
問題になります。

 

 

ファーストシンク事件でも、
契約違反の際に1回200万円の
違約金を請求したことから裁判に。

 

 

これは、労働者として認められたため、
労働基準法16条(違約金の禁止)が適用され、

違約金は認められないということになりました。

 

 

労働者か、フリーランスか、

これは、芸能界だけの話ではありません。

 

 

業務委託契約。フリーランス契約。

そういう名前でも、

実態として会社の指示で動き、

時間や場所を拘束され、仕事を断れないなら、

労働者と判断される可能性があります。

 

 

名前だけフリーランス。

実態はほぼ社員。

そうなっている場合はないですか?

 

 

 

お問い合わせ

事務所名 澤上・古谷総合法律事務所
〈 兵庫県弁護士会 登録番号 39773 〉
所在地 〒650-0024
兵庫県神戸市中央区海岸通3-1-1 KCCビル7階
執務時間 平日9:00〜20:00
(平日夜間、土日祝日も事前にご連絡頂ければご相談可能です。)
トラブル予防中小企業法務
フォローする
タイトルとURLをコピーしました