神戸の元町、ポートタワーの見える事務所で
弁護士をしています、古谷(ふるたに)です。
トラブルの発生を予防し、
安心して事業生活が送れるよう、
サポートしています。
神戸市でも、ごみ袋不足への懸念から、
一時的に指定ごみ袋以外でも回収する、
という対応が取られることになりました。
報道によると、
中東情勢によるナフサ供給不安から、
指定ごみ袋が一部店舗で品薄になったため、
6月1日から30日まで、
一定の条件を満たす透明・半透明の袋でも
回収するそうです。
政府や市からは、
全体量としては足りている、
過度な購入は控えてほしい、
という説明もされています。
ただ、実際に店頭で
ごみ袋が見当たらない。
棚が空いている。
その光景を見てしまうと、
「本当に大丈夫なのか」
と不安になるのも自然なことです。
人は、理屈だけでは動きません。
データとして足りています。
供給は確保されています。
そう言われても、
目の前の棚が空なら、
感情としては不安になる。
この感覚は、
トラブル対応や労務問題でも
とても大切です。
会社側に、法的には
正しい説明がある。
契約上もこちらに根拠がある。
就業規則にも書いてある。
それでも、相手の不安や怒りを
無視してしまうと、
話はこじれていきます。
たとえば、
社員さんから、
「この評価は納得できません」
と言われたとき。
会社としては、
「評価基準に従っています」
「規程上、問題ありません」
と説明する。
ちゃんとルールに基づいて評価している、
そのこと自体は本来プラスのはずです。
ただ、本人が何に不満を感じ、
どこに不安を持っているのか。
そこを聞かずに、
正論だけを返してしまうと、
感情的には置き去りになります。
クレーム対応でも同じです。
こちらに落ち度がない。
法的には責任がない。
そういう場面でも、
相手は、困った、不安だった、説明が足りない、
と感じているかもしれません。
そこで、いきなり
「当社に責任はありません」
と伝えると、
火に油を注ぐことがあります。
正論は、必要です。
でも、順番があります。
まずは、相手が何を見ているのか。
何に不安を感じているのか。
そこを確認する。
そのうえで、事実とルールを説明する。
これが、感情を軽く扱わない対応です。
ごみ袋も、
「全体量は足りています」
だけではなく、
「この期間はこの袋でも使えます」
という目に見える安心が用意されました。
だからこそ、少し落ち着いて
対応できる人もいるはずです。
会社の対応も、
同じだと思います。
正しいことを伝えるだけでなく、
相手が安心できる形に整える。
理屈と感情。
その両方を見ながら
対応することが、
トラブルを大きくしない
大切な視点だと
感じています。

