自分たちの代で解決することが大切

神戸の元町、ポートタワーの見える事務所で
弁護士をしています、古谷(ふるたに)です。

 

 

トラブルの発生を予防して、

安心して、事業・生活が送れるよう、

サポートしています。

 

5月頃から、相続に関する
ご相談やご依頼が増えています。

 

 

相続というと、
亡くなった後に財産を分ける話、

くらいに思われるかもしれません。

 

 

ただ、実際には、かなり長く
争われることがあります。

 

 

裁判所では、
事件を管理するために
番号が付けられます。

 

 

その番号を見ると、
いつ頃に裁判が始まったのかが
分かります。

 

 

古い事件番号の案件を見ると、

やはり相続が多い印象があります。

 

 

なぜ相続は、長期化しやすいのか?

大きな理由の一つは、
関係者が多くなることです。

 

 

相続人が配偶者と子どもだけ、
という場合でも、

子どもが複数いれば、
それぞれの考え方があります。

 

 

さらに、

兄弟姉妹の相続、
叔父叔母の相続、
祖父母の代の相続に
なってくると、

関係者は一気に増えます。

 

 

いとこ同士。

会ったことのない親族。

すでに亡くなった人の子どもたち。

住所も連絡先も分からない人。

 

 

こうなると、
まず誰が相続人なのかを
調べるだけでも大変です。

 

 

戸籍を集める。

住所を確認する。

連絡を取る。

意思を確認する。

 

 

話し合いに入る前の準備だけで、
かなりの時間がかかります。

 

 

もう一つの理由は、
問題になる点が多いことです。

 

 

預金をどう分けるか。

不動産を誰が取得するか。

その不動産の価値をどう評価するか。

生前に受けた援助をどう考えるか。

介護をした人の貢献をどう見るか。

誰かが預金を引き出していないか。

遺言書は有効なのか。

 

 

一つ一つが、
争点になりえます。

 

 

しかも、相続では、
法律の話だけでは終わりません。

 

 

昔からの兄弟関係。

親への思い。介護の負担。

お金では割り切れない感情。

 

 

「自分だけが損をしている」
という思い。

そうしたものが重なります。

 

 

だから、
数字だけを合わせても、
なかなか解決しないことがあります。

 

 

先月、今月も、
相続のご相談が
いくつもありました。

 

 

以前からご相談や打合せを重ね、

遺言書などの準備が

できている方もいらっしゃいます。

 

 

一方で、祖父の代の相続が
まだ終わっておらず、

ある日、突然、何らかの請求が届いて、
初めてそのことを知ったという
ケースもあります。

 

 

先々代の相続となると、
まさに長期化しやすい
状態です。

 

 

当時の事情を知っている人が少ない。

資料が残っていない。

不動産の名義が昔のまま。

相続人がさらに亡くなり、
その相続人が増えている。

 

 

こうなると、
問題を解く前に、
問題そのものを整理する作業が
必要になります。

 

 

では、どうすればよいのか。

一番大切なのは、
先送りにしないことです。

 

 

揉めそうだから、今は触れない。

親が元気なうちは、話しにくい。

兄弟でお金の話をすると、
雰囲気が悪くなる。

 

 

その気持ちは、よく分かります。

ただ、先送りにすると、
問題が消えるわけではありません。

 

 

むしろ、人が増え、
資料が減り、記憶が薄れ、
解決が難しくなります。

 

 

できることは、
いくつかあります。

 

 

まず、財産を整理する。

預金、不動産、
株式、保険、借入れ。

何があるのかを把握しておく。

 

 

次に、誰に何を残したいのか、
考えておく。

そのうえで、必要であれば、
遺言書を作る。

 

 

特に、不動産がある場合、
会社の株式がある場合、
子どもの一人が事業や介護を
担っている場合、

遺言書の意味は大きくなります。

 

 

 

 

相続は、亡くなった後の話では
ありません。

残される人が、無用な争いに
巻き込まれないための生前の準備です。

 

 

揉めそうな話ほど、
早めに向き合う。

 

 

分からないことほど、
専門家に聞いてみる。

 

 

関係が悪くなる前に、
少しずつ整理する。

 

 

それが、相続の長期化を
防ぐ一番の方法です。

 

 

私自身も、
家族のことになると、
つい後回しにしがちです。

 

 

でも、大切な人に
負担を残さないために、

元気なうちに、話せるうちに、
準備を始める。

 

 

相続の相談が増える中で、
改めてそう感じています。

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