真面目だから生き残る

神戸の元町、ポートタワーの見える事務所で
弁護士をしています、古谷(ふるたに)です。

 

 

トラブルの発生を予防して、

安心して、事業・生活が送れるよう

サポートしています。

 

 

障害福祉のグループホームで、

管理者に新たな資格要件が
設けられる方針、
というニュースがありました。

 

 

報道によると、3年以上の実務経験と、

新しく設けられる管理者向け研修の修了が、

管理者の要件になるようです。

 

 

現場からすると、
また負担が増える、
という感覚もあると思います。

 

 

人手不足。採用難。物価高。

報酬改定への不安。

職員の定着。

 

 

利用者さんやご家族への対応。

ただでさえ、福祉の現場は大変です。

 

そこに、さらに研修義務や
資格要件が加わる。

 

 

真面目に事業をしている会社ほど、

なぜ自分たちがまた対応しなければ
ならないのか、

そう言いたくなる気持ちも分かります。

 

 

一方で、悪質な事業者も存在します。

制度の隙間を突く。人員配置をごまかす。

実際には十分な支援をしていないのに、
報酬を請求する。

 

 

利用者さんではなく、利益だけを見る。

そういう事業者が一部にいると、

結果として、業界全体への信頼が失われます。

 

 

本来、地域で必要とされている
グループホームまで、

同じように厳しい目で見られてしまう。

 

 

これは、
本当に残念なことです。

 

 

行政の立場からすると、
問題が続けば、規制を強める、
という方向に動かざるを得ません。

 

 

研修を義務化する。

資格要件を設ける。

記録を厳しく見る。

指定や更新のハードルを上げる。

 

 

現場からすれば、
もっと現場を見てほしい、
と言いたくなります。

 

 

ただ、怒っていても、
制度は動いていきます。

 

 

ここで大切なのは、
感情をいったん横に置き、

事実として、このルール変更を
どう見るかです。

 

 

私は、真面目な事業者にとって、
これは必ずしも悪い話だけでは
ないと思います。

 

 

新しい要件ができれば、
安易な参入はしにくくなります。

儲かりそうだから、
という理由だけで始めることは、

以前より難しくなるでしょう。

 

 

研修や実務経験が必要になれば、

少なくとも、
一定の知識と理解を
持った人が管理者になる
方向に進みます。

 

 

つまり、規制強化は、
真面目な会社にとって、

悪質業者が自然に淘汰される
参入障壁にもなり得ます。

 

 

真面目だから損をする、
ではなく、

真面目だから生き残る。

そう考えることもできるのです。

 

 

これは、他の業界でもよくあります。

建設業で、許可や主任技術者の要件がある。

運送業で、安全管理や点呼、
車両管理が求められる。

飲食業で、衛生管理や食品表示が厳しくなる。

個人情報を扱う
事業で、情報管理体制が求められる。

 

 

どれも、現場には負担です。

しかし、きちんと対応している
会社にとっては、

いい加減な事業者と同じ土俵で
比べられないための仕組みにもなります。

 

 

法律や制度は、
面倒なものです。

 

 

でも、その面倒なものを
きちんと整えることが、

会社の信用に変わることがあります。

 

 

福祉事業であれば、
なおさらです。

 

 

利用者さんやご家族は、
安心して暮らせる場所を
探しています。

 

 

職員さんも、利益だけでなく、
きちんと運営されている
職場で働きたいはずです。

 

 

管理者の経験や研修、
職員への教育、記録の整備、
虐待防止、身体拘束の適正化、
苦情対応。

 

 

こうしたものは、

単なる書類仕事ではありません。

 

 

利用者さんを守り、
職員さんを守り、
事業所を守るための
土台です。

 

 

決まったルールには早めに対応する。

 

経過措置があるうちに、
誰が研修を受けるのか。

管理者候補をどう育てるのか。

採用計画をどう見直すのか。

運営規程やマニュアルをどう整えるのか。

 

ここを考えておく必要があります。

ルール変更は、ピンチでもあります。

でも、
準備する会社にとっては、
チャンスにもなります。

 

 

真面目にやっている会社が、
真面目にやっていることを
きちんと示せる。

 

 

それは、大きな強みです。

悪質な事業者の尻拭いをさせられる、
と思うと腹も立ちます。

 

 

でも、そこで終わらず、

このルールを
自社の信用に変える。

 

 

真面目だから損をする、
ではなく、
真面目だから生き残る。

 

 

福祉の現場を支える会社には、
そうあってほしいと
感じています。

お問い合わせ

事務所名 澤上・古谷総合法律事務所
〈 兵庫県弁護士会 登録番号 39773 〉
所在地 〒650-0024
兵庫県神戸市中央区海岸通3-1-1 KCCビル7階
執務時間 平日9:00〜20:00
(平日夜間、土日祝日も事前にご連絡頂ければご相談可能です。)
オススメ
フォローする
タイトルとURLをコピーしました