賃金アップは長期戦略を踏まえて

神戸の元町、ポートタワーの見える事務所で
弁護士をしています、古谷(ふるたに)です。

 

 

トラブルの発生を予防して、

安心して、事業・生活が送れるよう

サポートをしています。

 

 

大津市で、幼稚園教諭の賃金を
保育士側にそろえる条例案が、

議会で否決されたというニュース。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20260519-GYT1T00025/

(読売新聞)

 

 

実質的な賃下げではないか、

という批判もあったようです。

 

 

働く側からすると、

基本給が下がるというのは、
とても大きな問題です。

 

 

月々の手取りだけでなく、
賞与や退職金にも

影響してきます。

 

 

「手当で穴埋めします」

と言われても、

本当に将来まで大丈夫なのか。

 

 

そこは不安になるところです。

 

 

民間企業で同じように、

一度決めた給料を下げようとすると、

かなり慎重な対応が必要になります。

 

 

労働条件は、会社が一方的に

変更できるものではありません。

 

 

特に、基本給の引き下げは、

従業員にとって生活に直結する
重要な変更です。

 

 

合意なく進めると、労働審判や裁判で
問題になる可能性が高くなります。

 

 

ここから、中小企業の経営者が
考えるべきことがあります。

 

 

それは、
賃上げには長期戦略がいる、
ということです。

 

 

世の中が賃上げムードだから。

一時的に業績がよいから。

採用で見栄えをよくしたいから。

そういう理由で、基本給を大きく上げる。

 

 

もちろん、従業員に還元することは大切です。

ただ、基本給は、一度上げると、

業績が悪くなったからと
簡単には下げられません。

 

 

「今年はよかった」
という一時的な理由なら、

基本給ではなく、
賞与や一時金で還元する方法もあります。

 

 

物価高への対応なら、
期間を区切った生活支援手当や、
インフレ手当という形も考えられます。

 

 

もちろん、その場合も、

いつまでの手当なのか、
どの条件で見直すのか、

 

 

就業規則や賃金規程で
明確にしておく必要があります。

 

 

また、
業績に応じた決算賞与、

成果に応じた評価制度、

資格取得支援や福利厚生の充実、

研修費の補助なども、
還元の一つです。

 

 

基本給を上げることだけが、
従業員を大切にする
方法ではありません。

 

 

会社が長く続くこと。

安心して働ける環境を整えること。

それもまた、大切な還元です。

 

 

勢いだけで基本給を動かさない。

今だけでなく、
3年後、5年後も払えるのか。

 

 

賞与で返すのか。

手当で返すのか。

制度として組み込むのか。

 

 

そこを考えたうえで、
賃金設計をすることが
大切です。

 

 

人を大切にすることと、
会社を守ること。

その両方を成り立たせるために、

賃上げも計画的に。

 

 

今回のニュースを見て、
そんなことを
考えました。

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